振付のつくりかた ( Ushaの場合)
「ベリーダンス」と書きましたが、特にベリーダンスに限らない広い角度で書いてみました。
むしろ取り組み方は全くアラブっぽくありません。
「こうしなければならない」
「こうするものだ」
ということではなくて、
振付を作る時私が結構やっていること、心がけていること、ということです。
少しでも使えそうな部分がありましたら活用してみてください(^-^)
全体のイメージ
・ 目を閉じてぼーーーーーーっとしながらひたすら何回もなんかいも 曲を聴きまくって、「曲全体のテーマというか雰囲気、イメージ」 のような大きな方向性を決める。
衣装のイメージとか色味、照明、「かわいくポップな雰囲気」 とか「大人な感じで」とか「悪い女でいくわ!」とか…笑
確定しなくていいのでぼんやりした全体像をなんとなく作り出す。
インスピレーションが湧いた順でOK
・曲頭から時系列で埋めていくのではなくて、 曲全体を通して一番印象に残ったり大好きだったりするフレーズか ら振りを埋める。(後で変更しても全然オッケー。)
構造に分ける
・曲をさらに何分割かする。
リズムが明らかに変わる部分や「メロディー側が印象的な部分」「 リズムが優勢な部分」などで。
アラブ音楽的ではありませんが、例えばオープニング、Aメロ、 Bメロ、サビ、エンディング、のように単純化、 パターン化できるとよいです。
・構造を分割してみて、こことここは同じものを繰り返し、 ができる部分を見つける。
繰り返しが多少入っていた方が初見の観客にとっては親近感・ 同調・共感が湧きやすい、と個人的には思っています。
「メリハリ」「波」「静と動」。
・構造を「静」と「動」で分けられるようならば分けてみて、
「ここの部分はリズムが走るような、 急かされるような気持ちになるからステップ系や動き回る感じにし よー」
「 個々の部分はセンターで止まってヒップワークを見せた方がいいな 」
と振り分けていく。
引き算する
・だんだん振りが埋まってきたら、思い切って間引く。
振りを作ろう!と思うと「何の動きをしようかな、 どのテクニックを使おうかな」と「加える」 目線で割と捉えがちです。
結果、 最終的に見るとずっと動いていて同じ感じに見えてしまったり
メリハリが無く見えてしまいます。
一番目立たせたいポイント1、 2ヶ所をめっちゃ目立たせるために他を間引いていった方が怖いけ どお客さん目線で見ると魅力的に見えることも多々あり、 と思います。
絵画も、画面全体がオラオラ―!って主張していると、 主題となる部分がぼやけてしまいますが「背景」や「余白」 があると主体となる部分がグッと浮き出て見えますよね。
まとめ
そんな感じに振りを作りたいなーと自分が作る時には考えたりしてま す。
まったくアラブぽくない説明ですけれどね。笑
もちろん振付をつくる際、マカームやイーカーの知識があったり
その音楽の伝統やルーツを知ることは超・超・超大切です。
それも真ではあるのですが
「正しいもの」を目指すと前に進めなくなることも多々あります。
踊りって、本来感覚が先にきていいんじゃないかな? と個人的には思いますね。
なので敢えてベリーダンスの伝統にあまり即していないような言い方をさせて頂きました・
直観的に「こんな風に動きたくなる音だった」と感じたことは
事実は事実として否定しないで大事にしておきましょう。
振付は1回検討してサクッとキレイに出来上がるものでもありません。
あーでもないこーでもないとこねこね、コネコネいじったり切ったり貼ったり加えたり引き算したり足し算したりまた加わったり…でだんたんつながって変化していったりと
ある意味生ものなのです。
そうして熟成されていく中で
「伝統として大切にしたいこと」
「自分が感覚的に感じたこと」
の間でゆらゆらしながらいい感じのところを目指していけたらいいのではないでしょうか。
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